http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101005-00000080-scn-cn
尖閣諸島周辺の日本領海を中国漁船が侵犯した問題に絡み、香港の有力誌・亜州週刊(10月3日号)は、巻頭のコラムで、尖閣諸島(中国名、魚釣島)問題の発端は米国が施政権を勝手に譲ったのが原因だとして、中国は沖縄の主権を主張せよとの自社の意見を掲載した。
中国では、有力紙、環球時報が9月、沖縄はもともと日本の領土でないとする記事を掲載するなど、中国が主権を主張できるかのような強硬論が相次いで出現している。香港誌もこうした主張に追随したものといえそうだ。
亜州週刊によると、尖閣諸島は歴史資料から中国の領土であることは疑問の余地がないが、米国が第2次大戦後の圧倒的な力を背景に沖縄とともに日本に管轄権を移した。尖閣諸島の主権を争うなら、沖縄の主権の帰属についても合わせて議論すべきだという。
同誌は「これらの島が戦後、米国と日本が勝手に主権を授受したという事実を世界に知らる必要がある。併せて米国に対し、沖縄の管轄権と主権を中国に返還するよう要求しなければならない。そうしてこそ歴史の正義に適う」と主張した。(編集担当:中岡秀雄)
また、ネトウヨどもが騒ぎ立てているが、根本的に尖閣のついでに、琉球の帰属についてもあわせて議論するのは間違ってはいないし、この香港誌の主張は的外れではなく、正当なものです。
http://ryukyushimpo.jp/mobile/r.php?t=11&n=156743より
日本側の主張する「既成事実の積み重ね」に対し、琉球がどのように抗してきたか。1879年の処分官来琉による首里城での廃藩置県布達、首里城の明け渡しを命じたことなどもある。琉球士族の一部が清国に救援を求めている。この点を含め、さらなる研究の深化を求めたい。
この記事を取り上げたついでに、過去の歴史清算において沖縄、すなわち琉球というのはどういうものであるかというのを考察したい。琉球の士族が清国に救援を求めてきたように、琉球国上流を含む琉球の人々は日本よりも清国への帰属意識が強く、反発したという歴史的事実を無視することがあってはなりません。清国への進貢使派遣を行っていたり、清国年号を使用していました。沖縄の帰属、もちろん、独立を含む議論が尖閣問題で解決されなければならないことです。
1972年の廃藩置県に遡り、明治の大日本帝国政府は琉球王国を廃止し、変わりに琉球藩を設置しました。当然清国および琉球の人々の反発を引き起こします。
琉球についてはさらに宮古島民遭難事件があり、漂着した琉球島民を台湾の原住民が殺したと因縁をつけて、台湾に出兵し、その殺害された宮古島の島民を日本国民だと認めさせ、賠償金を支払わせることで、間接的に琉球を大日本帝国のものだと清国に認めさせようとしたが、完全には決着に至らなかった。その後、琉球藩を武力によって強引に廃止させ、沖縄県を設置して強引に施政権を奪い取り、琉球処分を完結させるも、大日本帝国が強圧な同化政策や強引に併合(琉球処分)を決めたことへの民衆の反発は強く、抵抗運動があり、密かに大日本帝国支配化の琉球を脱出して清国へ嘆願する動きなどがあり、清国および琉球の民衆と大日本帝国の間で激しく火の粉が飛び交い、問題はずっとくすぶり続けていました。
最終的には日清戦争の勝利をもってして、琉球が大日本帝国への帰属が決定したことを考えれば、大日本帝国が日清戦争という侵略戦争で強奪した領土という点で台湾と琉球はまさに同格の存在であると言えるでしょう。
琉球処分以後、朝鮮半島への侵略を進め、甲午農民戦争への鎮圧を口実とした出兵、日清戦争という流れを考えれば、琉球処分というのは、朝鮮、台湾、中国、アジア太平洋戦争といった近隣諸国・地域への侵略プロセスの一貫であり、もはや法的に無効です。
1945年8月の敗戦により、ポツダム宣言には、大日本帝国が武力による侵略によって略取した地域の返還・放棄が規定されていて、朝鮮半島や台湾、サハリン、南洋諸島、占領したアジア太平洋地域といったすべての植民地、委任統治領、占領地の放棄が行われました。それは日清戦争に遡って、領土と勢力範囲を放棄したことになるが、当然そこに琉球(沖縄)は含まれるべきです。
アメリカの戦後の占領政策によって日本の領土になっているだけであって、過去の歴史の清算の一貫として、琉球王国の強引な廃止、琉球藩の設置を含む一連の琉球処分の過程を見直し、琉球への植民地支配や沖縄戦での虐殺への謝罪や賠償を含めて、過去の加害歴史の清算の流れとして琉球処分の無効と沖縄の琉球国としての独立がなされるべきなのです。私はそれについての異論は許されないと思います。過去の琉球の植民地支配や沖縄戦で日本軍の犠牲になった琉球の被害者やそして犠牲者の魂をセカンドレイプすることになるからです。もう私の書いたことを読んで、右翼以外の日本人の人々には考えて欲しいと思います。