2006年02月17日

[AML 5985] 人種差別特別報告者、「慰安婦」教科書記述を勧告

AMLより転載します。

[AML 5985] 人種差別特別報告者、「慰安婦」教科書記述を勧告より、

前田 朗です。

2月16日

先に一部のMLに、国連人権委員会62会期に提出されたエルテュルクさんの
「女性に対する暴力報告書」と、ディエンさんの「人種差別報告書」を紹介しま
した。

下記のサイトに掲載されています。

http://www.ohchr.org/english/bodies/chr/sessions/62/listdocs.htm

このうちディエン報告書(E/CN.4/2006/16/Add.2)に、日本軍性奴隷制に関する
記述がありましたので、紹介します。

ドゥドゥ・ディエン「人種主義・人種差別・外国人排斥に関する特別報告者」
は、2005年7月に来日調査して報告書をまとめています。勧告では、主に、
人種差別があることを公式に認めること、人種差別禁止法を制定することを呼び
かけています。部落差別、アイヌ、在日コリアン、移住労働者などにも言及し、
数多く勧告しています。

パラグラフ59で、「慰安婦」に言及しています。

パラグラフ82で、歴史教科書問題に言及して、少数者の歴史と文化の記述、
「慰安婦」制度の記述を求めています。

59. Finally, concerning the most shameful form of discrimination endured
by the Koreans - the system of sexual slavery of Korean women put at the
disposal of the Japanese military during the Second World War - only in
1991 did the Government of Japan recognize its responsibility in the
establishment of this system. However, issues such as official apology,
compensation and proper education about this tragic historical episode
known as “comfort women” have still not been settled. The Special
Rapporteur was even informed that, starting from next year, school
textbooks will not include any reference to the “comfort women”.

82. The Government should revise history textbooks in order to better
reflect, with objectivity and accuracy, the history of minorities and
the relations with neighbouring countries. The Special Rapporteur
noticed with concern that the parts of the history books dedicated to
the history of the Buraku people, the Ainu, the people of Okinawa, the
Koreans and the Chinese have been particularly reduced, and therefore
urges the Government to proceed to the revision of such textbooks in
order to include a detailed section on the history and culture of these
groups, in the perspective of the long memory of history, the relations
and interactions with the people and communities concerned, and the
origins and reasons of the discrimination to which they were subjected.
Their important contribution to the construction of the Japanese
identity should also be highlighted. Textbooks should also include
explanations of the crimes linked to the colonial era and wartime
committed by Japan, including a recognition of it responsibility, and
for the establishment of the “comfort women” system. The Special
Rapporteur is concerned that decisions on the content of the school
textbooks can be taken locally without any capacity of control at the
national level. He therefore recommends the adoption of a legal
provision at the national level which guarantees that the
above-mentioned minimum content requirements be included in school
textbooks. Moreover, given the fundamental impact of the drafting and
teaching of history in the actual and future relations between the
countries of the region, the Special Rapporteur recommends that, in the
spirit and the scientific methodology of the drafting by UNESCO of the
regional histories of Africa, Latin America, the Caribbean countries and
Central Asia, Japan in consultation and with the agreement of all the
countries of the region invite UNESCO to start the process of drafting
the general history of the region.


またまたすばらしいお知らせです。おそらくどこの日本のメディアでは伝えていないでしょうが。日本の戦争責任を追及する運動は国際舞台の水面下では進んでいます。慰安婦の記述はつくる会の教科書にとどまらず、ほぼ全社の歴史教科書で削除されてしまいました。これほど大規模かつ、日帝の悪行の中では悪質なものが日本の教育現場から抹殺されようとしているのは歴史教育の危機だと思います。
posted by 右翼討伐人改めアクアリウス at 01:47 | Comment(14) | TrackBack(14) | 仮称:大日本帝国侵略・戦争加害問題関係諸国会議機構 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[AML 5976] 靖国参拝問題、アメリカの変化

AMLに加入しました。AMLより記事を転載します。

[AML 5976] 靖国参拝問題、アメリカの変化

半月城です。北京放送BBS中日友好関係に書いた文を転載します。
         +++++++++++++++++
  小泉首相は希望的観測からか、国会においてまで「中国、韓国以外に靖国参拝を批判する国はありません」と答弁しましたが、世界情勢には目を閉ざしているようです。
  シンガポールのゴー・チョクトン上級相は6日に開かれた第4回アジア太平洋円卓会議で、「靖国神社参拝問題は日本の内政問題でもあり、国際的な外交問題でもある」として、靖国参拝をやめ、他の戦没者追悼方式を検討するよう日本の指導者に求め、こう語りました(朝日新聞,06.2.7)
       −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 靖国問題において日本の指導者は、すべての事実に基づいて判断を下さなければならない。事実上日本はこの問題において、外交的孤立状態に置かれている。他のアジア諸国はすべて、米国さえも、この問題で日本側だけについてはいない。
       −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  小泉首相は「首相個人の心の問題」で内外から集中砲火をあび、反抗期の少年のようによけい意固地になっている現状では「すべての事実に基づいて判断」することを首相に期待するのはしょせん無理かもしれません。
  その猪突猛進ぶりたるや、アメリカのブッシュ大統領に対してすら「あなたが行くなと言っても私は行く」と告白するほどだったようです(毎日新聞,06.2.3)。
  昨年のブッシュ大統領来日について、私は成果のひとつとして「金閣寺を見てもらったこと」と書きましたが、日米首脳会談の話題のひとつが靖国神社だったなんて、これこそ一徹な小泉「外交」の神髄ではないでしょうか。

  ゴー・チョクトン上級相は「米国さえも、この問題で日本側だけについてはいない」と語りましたが、どうやらアメリカは「ついてはいない」どころか、今や警戒心をもち、マイナス面を心配しつつあるようです。それを毎日新聞(1/30)はこう分析しました。
       −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
小泉外交・光と影/米国、「遊就館」を注視
 ◇皇国史観、靖国不信広がる
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 旧敵国であり、今は同盟国である米国の内部に微妙な変化が生まれている。靖国神社に併設されている戦争博物館の、第二次大戦に至るルーズベルト政権の対日政策や米軍主導の戦犯裁判を批判する展示や映画の強調が、米国を身構えさせている。

 「yushukan(ユーシューカン)」を話題にしたのは米共和党穏健派の重鎮で、昨年2月まで駐日大使を務めたハワード・ベーカー氏だった。

 「あれでは日本が戦争に勝ったみたいだ」

 離任に先立って自民党の有力議員を訪ね、日中問題について意見交換した時のこと。ベーカー大使は苦笑を交えて不満を伝えた。

 靖国神社が創建130年記念事業の一環として戦争博物館「遊就館」の大改修を終えたのは02年7月。改修後は皇国史観が一段と強調された。日米開戦は資源禁輸で日本を追いつめた米国による強要であり、日本は「自存自衛」と「白人優越世界打破」のために立ち上がったという歴史観が整然と示された。売店には日本の戦争責任を問い続ける中国を逆批判する書籍類が平積みされ、政治性を強めた。当時既に80歳に迫っていたべーカー氏は自ら足を運び、確かめたのだ。

 旧日本軍による真珠湾攻撃から64年にあたる昨年12月7日(日本時間8日)。犠牲者を悼む半旗が掲げられたワシントンで、米国のアジア問題専門家たちが訪米中の前原誠司・民主党代表を招き、朝食会を開いた。

 日中両国のナショナリズムが話題になったこの席で、昨年1月までブッシュ政権の東アジア外交担当官だったジム・ケリー前国務次官補が「靖国神社参拝によって、日本の首相が yushukan の考え方を肯定していると受け取られないか」という懸念を表明した。

 遊就館を知らないという知日派外交官は、まずいない。東京勤務が長かった古株の一人は今月中旬、匿名を条件にワシントンで毎日新聞の取材に応じ、こう語った


 「日中間に歴史解釈の違いがあるというだけの話なら米国は無視するが、yushukanは無視できない。真実を語っているとは思えない。首相が戦没者に敬意を払うのはいいが、問題は yushukan とのかかわりだ」

 ポール・ジアラ元国防総省 日本部長も遊就館の展示に対する不満を記者にぶつけた。

 「第二次大戦が他国の過失によるという印象を受けるどころか、日本の戦争が正しいとさえ思わせる高慢な内容だ」

 ジアラ氏は「outrageous(常軌を逸している)」という表現を用いて首相の靖国参拝を批判、「日本の孤立化を招き、ひいては同盟国アメリカまでアジアから孤立する」とつけ加えた。

 ブッシュ大統領自身は靖国参拝を批判していない。だが、足元の官僚や政治家の間で不満が広がっている。日米同盟が根底から揺らぐわけではないが、以前は「日本の問題」として発言を控えていた人々が不満を隠さなくなった。この傾向は、昨年10月17日の小泉首相の秋季例大祭参拝直後から目立ち始めている。

 小泉純一郎首相が就任以来5度目の靖国神社参拝に踏み切った直後の昨年10月20日、米共和党の重鎮、ヘンリー・ハイド下院外交委員長が加藤良三駐米大使に書簡を送った。靖国神社に首相が参拝することに対して「遺憾の意」を伝えると書いてあった。現在81歳のハイド氏は第二次大戦に従軍し、フィリピンで日本軍と戦っている。

 自衛隊のイラク派遣に感謝する書簡を小泉首相に送り、北朝鮮による日本人拉致問題の解決を支援してきたハイド氏だが、A級戦犯合祀(ごうし)の神社に日本の首相が参拝するという事態は黙過できなかったようだ。11月16日、京都にブッシュ大統領を迎え開かれた日米首脳会談は、大統領が「中国をどう見ているか」と切り出し、日中関係をめぐる意見交換に最も時間が割かれた。

 大統領の質問の背景には、米議会内で「いまや日中問題こそアジア最大の懸案」という見方が急速に広がっている事情があったと見るべきだろう。下院は「日中関係悪化が米国の国益を損なう」という問題意識を踏まえて3月にも日中関係の公聴会を開く予定だ。

 東アジアに詳しい下院事務局のスタッフに公聴会が開かれる背景について尋ねると、匿名を条件にこう答えた。

 「アジアで政治的、軍事的危機をはらむ地域といえば朝鮮半島、台湾海峡、インド・パキスタンだが、現在のホットトピックは日中だ」「米国の債券は北京、上海、東京にあり、日中摩擦は米国にも波及する」
 ・・・・・
 議会のみならず、政府内でも中国の勢いが目立つ。ブッシュ政権1期目のアジア外交は知日派のリチャード・アーミテージ前国務副長官が仕切った。昨年2月、後任に就いたロバート・ゼーリック氏はアーミテージ氏が始めた「日米戦略対話」は引き継がず、中国との間に新しい高官協議の仕組みを整えた。

 その米中高官協議の第2回定期会合がワシントンで開かれた昨年12月9日。協議を終えたゼーリック氏は戴秉国外務次官をニューヨーク州ハイドパークにあるF・ルーズベルト元大統領記念図書館へ誘った。

 第二次大戦で旧連合国を勝利に導き、米露英仏中による戦後体制の基礎を築いたF・ルーズベルトの記念館は、靖国神社の遊就館とはまったく相いれない歴史観で貫かれている。折しも真珠湾奇襲記念日から2日後。米中の両高官は時間をかけ「恐怖からの自由」と銘打たれた記念館の展示を見学し、内外に蜜月をアピールした。
 ・・・・・
       −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  小泉首相の「常軌を逸している」靖国参拝に端を発する日中関係悪化をアメリカは国益を害する要因として本気で懸念しているようです。日中関係の悪化が自国の国益やアジアの安定や繁栄を害するという認識はシンガポールにも共通しているようで、先ほどのゴー・チョクトン上級相はこう続けました。
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 中国が日本との摩擦を図っているとは思わない。中国の現在の第一課題は、経済の転換期において国内の安定を保つことだ。中国は経済成長と国内発展に集中するため、平和な外的環境を必要としている。
 中日関係は靖国問題や歴史問題よりも重要だが、歴史問題は中日関係が前進する前に解決されなければならない。中日友好は両国の利益に合致する。安定した堅固な中日関係はアジアの未来と東アジアの復興にとって極めて重要だ。
       −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  中国はゴー上級相の読みどおり「安定した堅固な中日関係はアジアの未来と東アジアの復興にとって極めて重要」との認識から中日外務次官級会談を再開しましたが、基本的に中日関係が前進するためには「歴史問題」の解決が必至です。そのためには、まず小泉首相の outrageous な靖国参拝を止めるべきではないでしょうか。

(半月城通信)http://www.han.org/a/half-moon/

まさにすばらしいニュースです。このまま靖国神社参拝を続ければ、大日本帝国侵略・戦争加害問題関係諸国会議機構の事実上の成立も近くはありません。戦争を肯定し、美化するかごとくの靖国神社は第二次世界大戦に関連したすべての国にとって癌です。小泉ファシストや右翼勢力はアジアから孤立するということを思い知ることになるでしょう。
posted by 右翼討伐人改めアクアリウス at 01:39 | Comment(10) | TrackBack(0) | 仮称:大日本帝国侵略・戦争加害問題関係諸国会議機構 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月08日

仮称:大日本帝国侵略戦争加害問題関係諸国会議機構とは

日本の侵略歴史問題に対処する国家連帯
http://tmp6.2ch.net/test/read.cgi/asia/1138459403/というスレッドを立ててくれた人が考え出してくれたアイデアであります。

あくまでもこのような機構をつくるべきだと私は考えます。

仮称:大日本帝国侵略・戦争加害問題関係諸国会議機構
議長国:韓国
被告国:日本国
加盟国:韓国、北朝鮮、中華人民共和国、アメリカ、イギリス、フランス、オランダ、カナダ、オーストラリア、ニュージランド、ポルトガル、ドイツ、イタリア、ロシア、モンゴル、マーシャル諸島、ミクロネシア、パラオ、ベトナム、ラオス、カンボジア、タイ、ミャンマー、マレーシア、シンガポール、ブルネイ、東チモール、フィリピン、パプアニューギニア、
ソロモン諸島、ナウル共和国、 キリバス共和国、インド、スリランカ、日本の35ヶ国
オブザーバー:台湾政府

設立の目的:日本の右傾化・歴史歪曲主義の勃興や憲法9条改正などの危険な動きが進む中で 、そういった一連の動きに対して歯止めをかけて、村上談話を交代させない。
各国は政体がそれぞれ異なり、それぞれ事情や対立を抱える中で、そういった各国の立場の違いを乗り越え、日本の右傾化阻止と日本に過去の侵略・戦争に対するしかるべき責任・態度をとらせ、反日本軍国主義やつくる会・靖国参拝などの日本の歴史正当化・美化行為に断固反対という立場でもって超党派で団結し、統一戦線を築くことを目的とする。

このような国際機構は必要でしょう。もちろん、アメリカやイギリスといった連合国も侵略国家であるという意見もありますが、日本がアジア太平洋地域や中国、韓国でしたことはその比ではありません。インドネシアでは「300年にわたるオランダの支配よりも、日本軍の3年間の支配の方がはるかに苛酷で残虐非道だった」と言わしめるものがあります。日本軍占領下のアジア・太平洋地域は(地域、各民族・社会層によって大きな強弱はあるだろうが)ポルポトのキリングフィールド並のものがあり、連合軍の侵攻も侵略かもしれませんが、日本軍の過酷な支配に比較すればはるかに解放軍だったのであり、連合国の捕虜や民間人抑留者たちが日本軍によって過酷な収容所生活や野蛮な虐待・強制労働の被害にあったことを考えれば、十分に日本を裁く資格があります。農産物の収奪、強制徴用、独立運動に対する弾圧、軍票の乱発・経済運営の失敗による天文学的なインフレ、占領地の分断と流通の遮断による経済・生活破壊によって、アジア・太平洋地域の民衆は苦しみ、戦後も欧米の植民地支配以上にアジア・太平洋地域の人々に恨まれているという事実があります。無謀な侵略戦争は大日本帝国体制自体の破滅も招き、日本の民衆も被害者や犠牲者になって多くの苦しみを生みました。それらの事実を受け入れずに、現実を直視できていない日本の右翼勢力および小泉ファシスト政権にはこのような国際機構をもってしての徹底的な外圧しかありません。以上の理由をもって私はこのような国際機構の成立を提案します。
posted by 右翼討伐人改めアクアリウス at 19:27 | Comment(22) | TrackBack(4) | 仮称:大日本帝国侵略・戦争加害問題関係諸国会議機構 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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